ぼくらの

「ぼくらの」がいよいよ最終巻と相成りました。淡々とこれまでと同じことが繰り返されて、そしてまた同じことが始まってジ・エンドです。こんな悲しいことが何故また・・などと考えることは無意味だといいます。それはそういうものでしかないということをいう。生き物に寿命があるようにそれは決まっていること、自然なことだと。

この誰もが悲しいと感じる物語になにかしらメッセージがあるとするなら「命の使い方」のことだろうなと受け止めます。戦闘に勝った瞬間死ぬ子らと、長い時間が過ぎれば死ぬぼくらと、持ってる命はどちらも一つ、どう使うかの判断はそれぞれに委ねられているのでした。そして、ただ長い時間呼吸してれば幸せだという回答は、この本を最後まで読むような人にはきっとあてはまらない。意味はなくとも、何かのために。結局のところ、それがヒトの心のつながりなわけですから。