なぜ技術者は仕事のやり方を精神論と捉えるのか(理系仕事をやめよう)

技術開発のなかで納期遅れや目標未達が発生することがあります。進捗報告会議などで、装置が故障したとか部品の納品が遅れたとか予想外の技術課題が発生したとか、テーマのリーダーが理由をいろいろと報告してくれるのを聞いていて「ふーん、(技術の専門家が予見できなかった問題が発生したのだから)仕方が無いことだったんだ」という感じになるのがいつも微妙です。なぜ仕事のやり方について触れないのかと訝しい訳です。やってきた仕事のやり方がまずかったから問題が発生したと思う謙虚さ?が技術者にないのは、仕事のやり方なんて本質的な話じゃないと技術者がタカを括っているからではないでしょうか。

仕事に対する技術者の思考回路が気になります。チームの現有のマンパワーと各自の能力が初期条件で決まっているから、そこからでてくる成果もだいたい決まっているとでも考えているかのように思えます。目標を達成できなかったのは、目標が厳しすぎだからだよばかマネージャー氏ねぐらいに本気で思っている気がしてなりません。厳しい目標を達成するにはメンバーに残業させてマンパワーをかせぐしかないと考えるから、「厳しい目標達成=精神論による業務の強制執行」と脳内変換してしまうのではないでしょうか。

論理整合性が高くて具体的なインとアウトがはっきりしている技術のお仕事にどっぷりつかっていると、仕事のやり方というのは抽象的だしアプローチもたくさんあるしで拒否反応を起こすのはごく自然ではあります(仕事のフレームの捉え方の問題でしょう)。が、現有戦力の積み上げでできることを決めてかかってしまう理系仕事も、お役所仕事(マニュアルとルールどおりにしか仕事をしない)にならぶ流行の企業疾病だなあと思い書いてみました。